【感動】SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN の実写レビュー!現役カメラマンも驚く繊細な表現力とコストパフォーマンス

はじめに

 今回は、2019年12月にリリースされた「SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art」について紹介する。SONYユーザーにおけるサードパーティレンズには幾つかの選択肢があるが、中でもSIGMAはそのデザイン性とシャープな描写から高い支持を得ている印象がある。そんなSIGMAがラインナップする大口径標準ズームレンズを詳しく見ていく。

基本情報

 詳細なスペックについては公式HPでの閲覧を推奨したい。基本的な仕様を並べておくのでご参考まで。

主な仕様
マウント SONY Eマウント、LEICA Lマウント
ズームレンズ (焦点距離 24 70 mm)
• F値 2.8 22
フィルター径 φ82 mm
最短撮影距離 18 38 cm
防塵防滴機構

 SIGMA 24-70mm F2.8 DG DNは、絞り開放F2.8通しの焦点距離24~70 mmの言わば「大三元標準域ズームレンズ」で、多様な撮影シーンに対応できる汎用性の高さが特徴だ。レンズ構成は15群19枚、うち8枚はシグマ独自の特殊低分散ガラス(FLDガラスx6、SLDガラスx2)が使われており、軸上色収差とその二次スペクトルの除去が期待できる。

加えて非球面レンズが3枚組み込まれており、球面収差の補正や小型・軽量化への設計努力が見られる。絞り羽根は11枚の円形絞り。最短撮影距離はワイド端ではなんと18 cmで、レンズフード装着時には物理的に近づけない距離になる。そのため公式にも広角端の近接撮影ではフード未装着を促しており、その際、前玉と被写体の衝突についての注意も併記されている。

 知らない人のための蛇足を一つ。シグマはラインナップ製品の個性の明確化(要はユーザーにどんなレンズかを分かりやすく伝えること)を意識して3つのコンセプト「Contemporary」「Art」「Sports」に隔てたプロダクトラインを提案している。その中でも「Art」シリーズは表現力に重きを置いており、その名の通り”芸術的な表現”に注力した製品を展開している。Artラインのミラーレス専用ズームレンズとしては第二弾となったSIGMA 24-70mm F2.8 DG DN、発表当時は高い期待値を抱いた人が少なくなかったはずだ。

男心くすぐるデザイン

 SIGMA 24-70mm F2.8 DG DNのパッケージは至ってシンプルだが安っぽくはなく、筆者としては好みだ。レンズは専用ケースに梱包されているのだが、この付属ケースの出来が中々に良い。カメラバッグの多様化に伴い、正直レンズの持ち運びとしての運用を問われるとイエスとは言いにくい。しかし形がシンプルでほどほどな容量を考えると、他用途としての可能性を感じる(筆者の所感では、ブロアーやクロスなどメンテ用品をまとめておくのに良さそう)。

白と黒のシンプルなパッケージ。専用ケースは単体で売られていても違和感のない出来栄え。

 最大直径φ87.8 mm、最大全長124.9 mmでボディ装着時の迫力はあるものの、大三元標準ズームと考えれば特別大きい印象は無い。重量830 gと重量級であることは否めないが、「Art」シリーズが携帯性に注力していないことを踏まえれば欠点とは言えないだろう。

 レンズフードは花形。フォーカスリング(前玉側)とズームリング(本体側)は硬めのラバー製で、粗めの凹凸加工が施されている。各リングの間にはAF/MF切替スイッチ、AFLボタン、ズームロックスイッチが並ぶ。

 男心に響く機械感溢れる外観。見ているだけで所有感が満たされるクールなデザインは、シグマが提供する付加価値の一つと言えよう。ただ一点、小言を述べさせていただくと、フードのラバー部分(赤線囲い部)にやたらとホコリが引っ付く上、結構目立つのが気になる。

操作性と機能性

 ズームリングは機械的にレンズ群を動作させるため直感的な操作が可能。無段階で滑らかに回るが、若干抵抗が大きいように感じる。ズーミングは前群繰出し式。割と控えめな繰出し量で、望遠端での取り回しに不安は感じない。なお、ズームロックスイッチが備わっており、広角端でONにすれば運搬時の飛び出し防止としても使える。

 フォーカスリングは幅広でスルスル回り、操作しやすい印象だ。ズームリングとは異なりセンサ電気信号でモーター駆動させる機械連結のない方式だが、筆者の体感ではタイムラグなく予想通りの動きが得られた。

 AF/MF切替スイッチに加えAFLボタンも備わっている。このAFLボタン、ボディ側の設定で他機能の割り当てができるため、使い方次第では相当有用なものになりそうだ。また、これらスイッチ類の配置に違和感はなく、余程奇抜な構え方をしない限りはストレスなく操作できるだろう。

実写レビュー

 本レビューではカメラボディにα7Ⅲを使用して撮影。街中でのポートレートをメインに風景撮影も試みた。

 先ずはポートレートの作例。ズーム域の両端で撮影を試みたが、どちらも精細なコントラスト表現でシャープな写りが印象的だ。広角端の”場景”を生かした写真から望遠端での”情景”を切り取る写真まで、どちらも緻密で臨場感のある表現でズーム域内での描写力に大きなムラは無いように感じる。


ISO 2000 f 8.0 ss 1/80 24mm


ISO 2000 f 2.8 ss 1/100 70mm

 短い最小撮影距離の恩恵も大きい。ワイド端、絞り開放で近接撮影した1枚。左の壁は広角特有の奥行き感、加えて近接で浅くなった被写界深度による背景ボケも現れており、よく見かける中望遠での「背景ボケ」「背景寄せ」とは一味違った表現ができる。


ISO 2000 f 2.8 ss 1/100 24mm

 少し絞った作例。モデルの肌の質感や目の潤い、キャップや衣服の素材感までよく映し出されており、シグマの特徴とも言えるシャープで高い解像力が窺える。そして特筆すべきはボケの形。SIGMA 24-70mm F2.8 DG DNは円形絞りを採用していることにより、絞った設定でも綺麗な玉ボケが表現できている。


ISO 2000 f 5.0 ss 1/100 52mm

 暗い環境でアンダー寄りに撮った1枚。黒の表現力が素晴らしく、シャドウ域の暗い部分でも黒潰れまではいかず、薄らと被写体の表情が読み取れる様な繊細で微妙な描画力がある。


ISO 5000 f 5.6 ss 1/500 55mm

 何気ないタイミングでの咄嗟の撮影でもしっかり被写体に合焦していた。望遠側でAFが暴れる事があったものの撮影中に気になるシーンはさほどなく、合焦速度にストレスを感じることもなかった。


ISO 3200 f 3.5 ss 1/160 24mm

 風景撮影においても目立った滲みや流れのないシャープな解像感が得られる。夕方の明暗差がキツい海岸を撮った1枚、淡い空と雲模様から打ち寄せる波のディティールまでよく描写されており、目立った白飛び・黒潰れも見られない。一方で、広角端の絞り開放では周辺減光が見られた。筆者の体感では絞り値F4辺りで気にならなくなるイメージだ。


ISO 1000 f 3.5 ss 1/400 40mm


ISO 100 f 2.8 ss 1/800 24mm

 同じ撮影地点から広角端と望遠端で撮影してみた作例。場の奥行きを感じさせる広角のダイナミックな絵から背景がグッと寄ったような印象的な絵まで、風景撮影におけるSIGMA 24-70mm F2.8 DG DNのズーム域は切り取り方のバリエーションを豊かにする使い勝手の良い仕様だ。


ISO 400 f 11 ss 1/400 24mm


ISO 400 f 11 ss 1/400 70mm

 詳しく検証した訳ではないため一概には言えないが、今回の撮影では絞り開放時のフリンジ発生は見られず、色収差の除去は設計面でしっかりとカバーされていそうだ。


ISO 400 f 2.8 ss 1/200 70mm

まとめ

 今回はシグマ Artシリーズの大三元標準域ズームレンズ「SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art」について、作例と共にレンズの特徴を紹介した。

 男心くすぐるデザインもさることながら、24 mm~70 mmでのムラの少ない高い表現力は「Art」の名を冠するだけあり素晴らしいの一言。今回のトライでは目立った歪みや色収差は見られず、またストレスを感じさせない高い操作性を備えていることから、コストパフォーマンスに優れたレンズとして幅広いカメラ人にお薦めできると感じた。

 一方、「携帯性」を重要視する方にとっては「大きさ、重さ」のダブルパンチで抵抗感を抱くことが否めないが、是非とも直接触ってその価値を体感してみて欲しい。

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